よく噛むことの大切さついて

仕事や育児で忙しかったりすると、なかなかゆっくり食事をする時間がなく、早く食べることがくせになっている方が大勢いらっしゃいます。食べ物をよく噛まずに、飲み込んでいるかもしれません。しかし、よく噛むことはカラダの健康に良い影響を及ぼします。今回は、よく噛むことがもたらす8つの効果についてのお話です。
 
〈よく噛むことの益―ひみこの歯がいーぜ〉
よく噛むことには、主に8つの効果があると言われています。厚生労働相と日本歯科医師会が推進している8020運動(80歳までに自分の歯を20本残そうと言う運動)を達成するために、この8つの効果を標語にしたのが、“ひみこの歯がいーぜ”です。

①“ひ”=肥満予防
よく噛むと、脳に存在する満腹中枢が刺激され、お腹がいっぱいに感じます。逆によく噛まず、早食いをすると、満腹中枢が刺激される前にたくさんの量を食べてしまいます。そのため、よく噛むことは肥満予防に効果があります。

②“み”=味覚の発達
よく噛むことにより、食材本来の味を感じることができます。そのため、味覚が発達します。また食材の形や固さを楽しむこともできます。

③“こ”=言葉の発音がはっきりする
よく噛むと、咀嚼筋やお口の周りの筋肉が発達します。そうすると口が大きく開き、発音がハキハキとしたものになります。また話す時の表情も豊かになります。さらにあごの成長も促されるので、歯並びが良くなり、滑舌も良くなります。

④“の”=脳の発達
よく噛むと、脳を刺激することができます。口を開けたり閉じたりすると、脳に酸素や血液が周り、活性化されます。子どもの場合は知力の向上、高齢者の場合は、認知症予防に効果があります。

⑤“は”=歯の病気を防ぐ
よく噛むと、唾液の分泌量が多くなります。唾液の中には自浄作用があり、お口の中の汚れを洗い流す働きがあります。そのため、むし歯や歯周病を予防します。

⑥“が”=がん予防
唾液の中には、「ペルオキシダーゼ」という、酵素があります。このペルオキシダーゼは、がんの発生を抑えます。

⑦“い”=胃腸の働きを促進
よく噛むと、食べ物を消化してくれる酵素が多く分泌されます。食べ物がきちんと消化されれば、胃腸への負担が軽減されます。

⑧“ぜ”=全力投球
よく噛むと歯並び、噛み合わせが良くなります。そのため仕事に集中しやすくなります。

〈一口に対して30回噛みましょう〉
噛むことにはたくさんの良い効果があります。1口につき、30回噛むことを目標としましょう。飲み物で流し込まないように注意してください。ぜひ今日から試してみましょう。

ひかり歯科クリニック摂津院 歯科医師 枝澤 祐馬