口腔がんとは、その名の通り、お口の中やその周囲に生じるがんのことです。
がん全体の1~3%の発生率のため、他のがんと比べると少しマイナーかもしれません。
しかし統計を見てみると、男女ともに以前よりも発生率が増加傾向にあります。
今回は、口腔がんの原因や、その種類について解説していきます。
口腔がんになる理由はいくつか考えられていますが、主な原因として以下のものが挙げられます。
タバコを吸っている方はそうでない人と比べて、7倍も口腔がんになりやすいと言われています。
また、死亡するケースは4倍高くなります。
タバコには発がん性物質を含む、多くの有害物質が含まれているからです。
飲酒も危険因子として考えられていますが、特に、お酒を飲みながらタバコを吸う習慣がある方はリスクがさらに高くなります。
なぜなら、タバコの中の発がん性物質がアルコールによって溶かされると、お口の粘膜に作用すると考えられています。
例えば、いつも同じところばかり噛んでしまったり、合わない入れ歯を使っていると、それが刺激となってがんが発生することがあります。
お口の中がきれいに磨けていないと、口腔がんのリスクが高くなります。
口腔がんには主に、以下のものがあります。
口腔がんの80〜90%を占めるのが、扁平上皮がんです。
できる場所で名前が変わります。
舌にできるがんで、口腔がんの60%を占めると言われています。多くの場合、舌の縁の部分や、舌の裏側にできます。
歯肉にできるがんで、上顎歯肉がんと下顎歯肉がんがあります。
口底とは、舌に下にある粘膜部分です。
頬の粘膜にできるがんです。
上顎にできたり、1番奥の歯のさらに後ろの方にできるがんです。
唇にできるがんです。
口蓋部分や、上の歯肉に黒く現れることの多いがんです。転移しやすく、予後の悪いがんとして知られています。
リンパ系の組織から発生するがんです。
口腔がんは、体内のものと違い、目で見ることができます。
早い段階で発見し、適切な治療ができれば予後の良いがんが多いです。
そのため、早期発見・早期治療することは大切です。
気になることがあればすぐに、受診しましょう。
大阪摂津市の井高野で土曜日・日曜日も歯科診療を行う歯医者
ひかり歯科クリニック摂津院
院長 宮地 久崇