最近よく“インプラント”という言葉を耳にするようになりましたね。
とは言え歯医者さんに「インプラントという治療法があります」といわれても、実際どんな治療なのかピンとこない方も多いと思います。
今回は、インプラント治療とはどのような治療法なのか、どのような流れで治療が進んでいくのか解説していきます。
昔は歯を失うと、入れ歯かブリッジといった治療法しかありませんでした。
しかし近年ではインプラント治療が広く行われるようになり、治療の選択肢が増えました。
インプラントとは、英語で「植えつける」、「差し込む」などの意味があります。
インプラント治療では天然の歯を失ったところに、“人工歯根”をあごの骨に埋め込む治療を行います。
人工歯根が骨に埋め込まれているため、グラグラすることもなく、まるで自分の歯のように食事を楽しむことができます。
【1】カウンセリング・検査
まずは検査からです。患者さんの健康状態を確認します。
CTを撮って、あごの骨の状態や神経の位置を3次元的に確認し、インプラントを埋め込む位置を確認します。
ほかにも歯茎の状態の検査をしたり、血液検査をする場合もあります。
検査終了後、具体的な治療期間や、費用などの説明があります。
気になることや不安なことがあるなら、遠慮なく歯科医師と相談しましょう。
【2】一次処置
一次処置では、インプラント体(人工歯根)を骨の中に埋め込む手術を行います。
麻酔をしてから、歯茎を切開し、インプラント体を専用のドリルで埋め込んでいきます。
麻酔をしているため、痛みを感じることはありません。
【3】待機期間
インプラント体とあご骨が結合するには時間がかかります。
患者さんごとに異なりますが、平均3か月前後期間を置き、安定するのを待ちます。
【4】二次処置
インプラント体が骨と結合しているのを確認してから、二次処置を行います。
“アバットメント”と呼ばれるインプラント体と上部構造(かぶせ物)をつなぐ器具を装着する手術を行います。
【5】型取り
上のかぶせ物を作るための型取りです。
ジルコニアなどのセラミックのものを選ぶなら、見た目も美しいでしょう。
【6】 セット
出来上がった上部構造を装着し、インプラント治療は終了します。
ここで上げた治療の流れは一般的なものであって、執刀する先生やまたその患者さんの骨の状態により異なります。
気になることがあれば、その都度歯科医師によく相談し、安心して治療に臨めるようにしましょう!
ひかり歯科クリニック摂津院 院長 宮地 久崇