口腔がんは、がん全体の1〜3%を占めます。
割合としては多くはありませんが、近年増加傾向にあります。
また体の中にできるがんと違い、肉眼で確認できるため、早期に発見・治療しやすいがんとして知られています。
今回は、口腔がんの治療方法や、予防法について解説していきます。
口腔がんはの治療方法には、大きく分けて3つあります。
【1】外科的手術
患部を切除する方法です。
ほとんどの扁平(へんぺい)上皮(じょうひ)がんでは手術が行われます。
手術方法には以下のものがあります。
原発(げんぱつ)巣(そう)手術(しゅじゅつ)
がんの部分を“原発巣”と言います。原発巣部分と、その周りの安全域である健康な組織を切除します。
頸部(けいぶ)郭(かく)清術(せいじゅつ)
口腔がんは、首のリンパ節に転移することがあります。
その時に行われるのが、“頸部郭清術”です。転移、または転移の疑いのあるリンパ節を切除します。加えて、その周りのリンパ節、脂肪組織、筋肉、神経、そして血管も切除します。
再建(さいけん)手術(しゅじゅつ)
原発巣手術は患部と健康な周りの組織を切除するため、がんのできた場所によっては、食べたり、飲み込んだりすることや会話が難しくなります。
その欠損した部分を腕や腹部といった身体の他のところを使って補うものです。
【2】放射線療法
放射線を患部に当てて、がんを小さくしたり、消失させる治療方法です。
多くの場合、外科的手術と併用して行われます。
【3】化学療法
いわゆる抗がん剤治療のことです。
多くの場合は、点滴によって投与されます。
ある程度進行したがんに適用されることが多く、外科的手術や放射線療法と併用して行われます。
口腔がんを予防するために、どのようなことができるでしょうか。
【禁煙する】
他のがんと同様に、口腔がんもタバコに起因することがあります。
タバコには発がん性物質が含まれているので、できるだけ禁煙しましょう。
【お酒を控える】
お酒も口腔がんのリスクを高めます。
とりわけ、お酒を飲みながらタバコを吸う方は要注意です。
【合わない入れ歯や治療中の歯は、必ず最後まで治療してもらう】
合わない入れ歯を使い続けると、慢性的な刺激となり、結果がんへと発展することがあります。
治療中の歯は放置せず、最後まで通いましょう。
【お口の中を清潔に保つ】
食後は歯磨きをし、お口の中を清潔に保ちましょう。
入れ歯を洗うことも忘れないでください。
【かかりつけ歯科医院を持つ】
かかりつけ歯科医院で定期的に診てもらうことで、自分では気づかないちょっとした変化を見つけてもらえます。
ひかり歯科クリニック摂津院は井高野駅周辺の皆さまのかかりつけ医を目指して日々診療しています。
少しでも気になることがあれば当院までご来院ください。