75歳以上の死因の第一位は肺炎ですが、そのほとんどを誤嚥性肺炎が占めています。
しかし誤嚥性肺炎は予防できるものです。
今回は誤嚥性肺炎を予防するために今からできることについて解説していきます。
通常、食べ物はお口の中に入ってくると食道、そして胃へと流れていきます。
しかし、食べ物が誤って気管に入り、肺へと行くことを誤嚥と言います。
特に高齢の方は飲み込む力が弱くなっているため、誤嚥を起こしやすいです。
お口の中の細菌が肺に入り炎症することで、誤嚥性肺炎になります。
高齢の方や、筋肉が低下する病気を持っている方は、誤嚥をしたときにむせづらくなるためそのまま誤嚥を起こしやすいです。
ですから誤嚥性肺炎を防ぐためには、お口の中をいつもきれいにすることと、飲み込む力を低下させないことが大切です。
誤嚥を招きやすくなっている方の特徴として、以下のことが挙げられます。
【1】 むせやすくなった
【2】 ご飯を食べる時間が長くなった
【3】 パサパサしたものや硬いものを食べられなくなった
【4】 食べる量が減った
【5】 体重が減った
【6】 しゃがれ声になる
【7】 食べ物が口の中に残るようになった
【8】 食べ物や薬が喉に残っているように感じる
【9】 歯科医院での治療中、むせるようになった
【10】 寝ている時に、急に咳き込んで目が冷めるようになった
【11】 喉が渇きやすくなった
これらの項目に当てはまる方は、誤嚥しやすい傾向にあります。
前述のとおり誤嚥性肺炎を防ぐポイントは、お口の中をきれいにすることと飲み込む力を鍛えることです。以下のことを試してみましょう。
【舌の筋トレをする】
食べ物を飲み込む時、舌は大きな役割を果たします。
舌を思いっきり出したり、引っ込める運動をしましょう。
また舌を左右の口角に交互につける運動も行いましょう。
そして人とよく喋ることを心がけましょう。
【口腔ケアをしっかり行う】
お口の中が汚れていると、誤嚥性肺炎を起すリスクも高くなります。
毎日しっかりと歯磨き、歯間ブラシでお口の中を清潔にしましょう。
入れ歯が入っている方は、毎食後磨きましょう。
【歯科医院での検査を受ける】
去年の4月から、65歳以上の方を対象に「口腔機能低下症」の検査ができるようになりました。
舌の力や噛む力がどれくらいあるかなどを調べていきます。筋力の低下が見られる場合は、口の体操の指導を受けます。
ちょっとした意識で誤嚥性肺炎のリスクを減らすことが出来ます。自分は大丈夫と思わず、今から意識していきましょう!